いじめ予防授業@妙高高原中学校


はじめてのいじめ予防授業

11月25日(水)、妙高高原中学校で、全校生徒向けに、いじめ予防授業をしてきました。

当日は気持ちのいい快晴で、校舎の前庭から妙高山がくっきり見えました

いじめ予防授業はこれまでにしたことがなかったため、準備はゼロからのスタートとなりました。例によって、関連書籍を何冊か読んだり、新聞記事を切り抜いたり、インターネットであれこれ調べたりしながら、どんな内容にするかを考えました。

オススメ書籍

いろいろ悩みつつ、最終的に決まった授業の流れは、こんな感じです。

事例は、真下麻里子弁護士の『弁護士秘伝!教師もできるいじめ予防授業』(教育開発研究所)で紹介されていたものからお借りしました。この本は、著者である真下弁護士自身の豊富な授業実践に基づいて、いじめ予防授業をどのように行ったらよいかという具体的・実践的なノウハウがコンパクトにまとめられていて、大変参考になりました。教員も弁護士も、いじめ予防授業を担当する方にはご一読をオススメします。

予想外の事態を前にして、あがる

当日は、生徒さん達プラス担任の先生方にお話するのだろうと想像していたのですが、授業開始前に教育委員会の方や校長先生がわざわざ挨拶に来てくださいました。そのお二人も含めて、スーツ姿の方々が生徒さん達の横にずらっと並んで座っていらっしゃるのを見て、めちゃくちゃ緊張してしまいました笑。

授業は、要所要所で問題を出し、選択肢の中から選んで挙手する形で答えてもらいながら進めました。最初から答えがわかっている予定調和な感じにはしたくなかったので、揺さぶりをかける問いかけを交えながらやりとりしました。

中野富士見中学いじめ自殺事件の経緯についてお話した際には、全員が真剣に聞いてくれているのをはっきりと感じ、被害の実相をきちんと語ることの大切さを再認識しました。

学校のホームページで今回の授業のことが取り上げられていたので、リンクを貼っておきます。

教育的配慮に感謝

終了後、校長室で、緊張の原因となった方々(笑)と懇談しました。
「法律に違反するからいじめが許されないのではなく、いじめが許されないから法律で禁止されているというお話が心にぐっときました。」「『傍観者』の立場でもできることがあり、むしろ『傍観者』こそが鍵を握っているというお話も素晴らしかったですね。」など、口々によかった点や印象に残った点を具体的に指摘して下さるのを聞いて、「やっぱり教育者の方はどんなときにも教育的な配慮をして下さるのだな」と感心しました。

今年度、妙高市のスクールロイヤーになったため、今月から来年1月にかけて、同市内のいくつかの小中学校で同様の授業をする予定です。来月は小学校で授業するのですが、中学校と小学校とではまったく違うので、改めてしっかり準備したうえで授業に臨みたいと思っています。