キャリア教育のオンライン授業@新潟県立高田高校


母校にお邪魔して

5月18日(月)、高田高校の1年生向けにキャリア教育のオンライン授業をしてきました。

画像は株式会社平林塗装さんのウェブサイトからお借りしました

高田高校では、例年、高校のOB・OGが、高校生活についてのアドバイスやキャリア形成をテーマに講演する「未来展望セミナー」を実施していたようですが、新型コロナウイルスの影響で実施できなくなったため、それに代わるものとして企画されたとのこと。

私は高田高校で先生をしている高校時代の同級生から声をかけてもらったのですが、最終的に8人のOB・OGが講師をすることになったようです。1年生は、8つの授業から2つ以上を選んでオンライン授業を視聴する形です。

打ち合わせなし!

授業といっても、私が一方的に話すのではなく、先生(高校時代の友人)から話を振られてそれに応える座談会のような形式。

事前に、以下のような大まかな流れを聞いていて、それぞれについてどんなことを話そうか、ある程度の準備をしていたのですが、細かい打ち合わせのようなことは何もなく、そのまま本番に突入しました笑。

  • 高校時代について
  • 大学・学部・学科の選択、受験勉強、大学時代のこと
  • 社会人となってから今までについて
  • 後輩へのメッセージ

ラジオ番組みたい

オンラインでの会議は経験があるものの、オンラインでの授業は初めて。しかも細かい打ち合わせはなし。ということで、どんな感じになるのか不安もありましたが、先生(高校時代の友人)が卒なく進行してくれたので、楽しくやりとりすることができました。

序盤は高校時代の思い出話に花が咲きかけましたが、後のことを考えてかなりセーブ。生徒さんからチャットで質問が書き込まれるので適宜それに答えながら、大学時代のことや、弁護士になって以降のことをたっぷりめに話しました。事前に準備していたのとは全く違った内容になりましたが、それはそれでよかったのではないかと思います。

予定していた時間をやや超過して終了。取材に来ていた記者の方が、「先生よくいろんな学校で授業してらっしゃいますけど、いつもの授業より楽しそうでしたね。」「ラジオ番組みたいで面白かったです。」と言ってくれました。ほんとにその通りで、旧友と楽しく話していたらあっという間に終わってしまったという感じでした。いや、いつもの授業も楽しくやってるんですけれどもね笑。

報道

2020年5月20日付「上越タイムス」に記事が掲載されました。カラー写真入りで大きく報じてくれています。ありがとうございます。

この記事にも書かれていますが、オンラインで双方向のやりとりをしながら進めるスタイルには、やりやすさを感じました。事前にあれこれ想像しながら話す内容を準備していっても、生徒さんたちが実際に聞きたいこととはどうしてもズレがでてしまいます。質問を出してもらえると求められていることがわかるので、その場で問題意識にかみ合った話に切り替えることができます。通常の授業だと話の途中では質問しづらいですが、チャットであれば、書く方はタイミングや話の流れをあまり気にせずに書き込めますし、話す方も流れを寸断させずにうまく話をつなげていくことができます。もちろん対面形式ならではのよさもあるので、それぞれの長所・短所を把握して、使い分けることが大切なのではないかと思いました。

感想

生徒さんたちの感想が届いたので、追記します。

人として向かい合うこと

  • 目の前の人のことをよく知ろうという気持ち、相手の話をよく聞いて、相手が伝えたいことを理解しようとすることで豊かな人間関係が築けることを知った。自分の将来はまだはっきりと描けていないが、このことはきっと将来の対人関係で自分を助けてくれると思う。
  • 相談者の話を聞いて、人として向かい合うことが大切だとわかった。
  • 目の前の人をちゃんと知ろうとすることが大切だというお話が印象に残った
  • 相談者に法律のことを答えたり教えたりするのでは不十分で、相談者の話をしっかり深く聞き、人間として心を向かい合わせること、親身になることが必要だということがよくわかった。

やりがい

  • 最初に相談に来たときと、事件が解決した後とでは依頼者の方の表情がまったく違うというお話を聞いて、困っている人を助けられる仕事をしてみたいと思いました。
  • 弁護士の仕事で、人の悩みに関わっていくうちに、依頼された方の表情がどんどん和らぐように変化し、別人のように見えるようになることがやりがいだとおっしゃっていたが、自分は将来の夢や仕事を考えるときその仕事にやりがいがあるのか、ということをあまり深く考えたことがなかったので、それを考える良いきっかけになった。

直接触れること

  • 社会問題と直接向き合う経験を学生のうちにしておくこと、学生だからこそ出来ることや、学生ならではの考えを大切にしたいと思った
  • 弁護士を目指すうえで、今するべきこととして、現実社会を深く知るということが大事だということがとても参考になった。スマホやテレビ、新聞などを通して知ることも重要だが、それ以上に、実際に起こった場所に行ったり、関係する方に直接話を聞いたりして自分の中で社会の出来事の理解をより深めることが大事だということを知った。
  • いままでの生活や経験に基づいた考え方や発想にとらわれず、今ある現実の状況を出発点にした考え方をしていった方がよいというお話に深く感銘を受けた

努力を重ねること

  • 苦労をしてでもなりたい職業を見つけて、そのために努力をして、自分のやりたいことが出来たら素敵だと思った
  • 弁護士になろうという強い思いがあり、目の前の困っている人を助けて笑顔にしたいという気持ちが強いと感じました
  • 弁護士になるという目標を胸に5回も受験して最難関の司法試験に合格できたという、挫折せずに勉強を続けられる精神力は、今の自分にとってとても刺激になりました

弁護士を目指したい

  • 僕はもともと法学を学び、誰かの役に立つことが将来の夢でした。法に携わる方々に強い憧れを抱いたからです。今日こんなに間近でお話を聞くことができて、より強い憧れを抱くようになりました。
  • 弁護士としての仕事のあり方や、依頼者の方と接するときに心がけていること等を聞き、自分も法律家の道を目指していきたいとの思いを強くしました