インターネット・SNSの特別授業@上越市立春日中学校


通算で8回目

11月21日(木)、春日中学校の全校生徒(約600人)向けに、インターネット・SNSの特別業をしてきました。

春日中学校にお邪魔するのは、ちょうど1年前に当時の3年生向けに薬害の授業をさせてもらって以来です。春日中は私の母校ということもあり、度々授業の機会をいただいていて、今回は通算で8回目の訪問ということになります。

事前の準備

同種の授業を今年の7月に国府小学校の6年生向けにやってはいましたが、今回は対象が中学生であるという点と、全校生徒(3学年、600人)であるという点、さらには会場が教室ではなく体育館であるという点で、条件が大きく異なります。

そこで、基本的な内容は維持しつつも、設例に微調整を加えたり、説明の重点を変えたりといったマイナーチェンジを施しました。当日配布したレジュメは以下のようなものとなりました。

授業でのやりとり

開始予定時刻の20分以上前に学校に到着したのですが、なんと生徒さん達はもう整列しているとのこと。やや慌てましたが、予定よりも15分くらい開始時間が繰り上がり、その分だけ長めに授業時間を確保することができました。

授業では、5つの設例についてどのように対応したらいいか、3~4択のクイズ形式で出題し、挙手で回答してもらいました。「できるだけ生徒さん達とやりとりしたいけれど、大人数だし、思春期まっただ中の中学生だし、時間も限られているしで、なかなか難しいかな」と思っていたのですが、想定していたよりは発言してくれる子が多く、楽しくやりとりしながら授業を進めることができました。

私が見る限り寝てしまっている子はおらず、またなんとか時間内に授業を終えることができたので、ほっとしました。授業内容、各種条件設定などに照らすと、今回はかなり難易度が高い部類に入ると思うのですが、準備の精度を高めておけばなんとかなるものだなと自信になりました。

終了後

終了後に、校長室で校長先生や教頭先生と懇談しました。最初に、「あれだけの分量のものを、1時間にも満たないような時間の中でお話されるというのは、本当にすごいですね。準備が大変だったでしょう。」と労いのお言葉をいただいて、報われた気持ちになりました。

新潟県弁護士会がどのような出前授業をしているかについても、かなり詳しくお話を聞いてくださいました。今年は時間が合わず実施できなかったのですが、来年以降はまた薬害の授業も実施していただけるとのことでしたので、楽しみに待ちたいと思います。

生徒さんの感想

校長先生が生徒さん達の感想を届けてくださいました。講演で初めて知ったことや、改めて重要性を認識したことがあったようです。いくつかご紹介します。

インターネットの仕組み

  • ネットは不正確な情報が混ざりやすい構造になっていること。本や新聞と違って内容をチェックする人がいなくて、自分がいいなと思う情報ばかり集められる仕組みになっていることが分かった。
  • ネットで知り合った人を簡単に信じないとか、ネットに書いてあることが正しいとは限らないということを忘れずにしたいと思います。とてもためになりました。

SNSなどでのつながり

  • 個人情報については普段から気をつけているけれど、田中さんの話を聞いてこれまで以上にSNSの使い方を気をつけたいと思いました。相手から近づいてくるパターン、ワナがしかけられているパターン、自爆してしまうパターンなどの分類がわかりやすかったです。
  • 自分もゲームなどで知らない人とつながる機会があるので、今回の講演で例に挙げられていたことが他人事ではないと改めて考えさせられました。
  • 普段使っているSNSも一歩間違えると犯罪や事件につながってしまうことを知り、注意しようと改めて思いました。

闇バイトのこと

  • 闇バイトは脅されてやってしまうということを初めて知りました。危険なものでないかどうかちゃんと見分けることが大切だと思いました。
  • 闇バイトの仕組みを初めて知った。リーダーとは直接のやりとりがなく、実行役は捨て駒にされてしまうことがわかった。
  • 中学生で闇バイトをして逮捕された人がいたことを初めて知りました。まさか中学生も関わっているとは思っていなかったので怖いなと思いました。

LINEのやりとり

  • LINEのやりとりは、表情や声色が分からないから誤解が生まれやすいことが分かりました。内容をよく確認してから送るなど気をつけていきたいと思います。
  • LINEは文字だけだから誤解が生まれやすく、表情も見えないから気をつけながら使っていきたいと思った。ネットに書いてある情報はすべて正しいとは限らないから慎重に使おうと思った。
  • 友達とLINEでやりとりしているとき、略しすぎてお互いに伝わらないこともあります。文字だけだと誤解が生まれやすいことがわかりました。
  • LINEは自分が普段を使っているなかでも誤字・脱字があるこを実感しています。送る前によく確認することで不快な気持ちになる人が少なくなるのではないかと思いました。これからも注意してSNSを使っていきたいです。

動画のアップ

  • 歌ってみた動画などよく見るけれど、管理楽曲であるかどうかなどチェック項目を確認してからでないと権利を侵害してしまうかも知れないことなどを初めて知りました。
  • ゲーム実況も何でもやっていい訳ではなくて、ガイドラインを確認しないといけないことを初めて知りました。