安倍総理は裸の王様か*加筆あり


安保法制は憲法違反

安保法制について、衆議院憲法調査会に招致された3人の参考人全員が憲法違反だという認識を示したことで、潮目が変わってきています。

菅官房長官は、記者会見で、「憲法違反ではないと考える著名な憲法学者もたくさんいる」と述べましたが、その学者の名前を問われて、答えられませんでした。

逆に、著名な憲法学者が安保法制は憲法違反であるから廃案を求めるとの声明を呼びかけたのに対し、多くの憲法研究者が次々に賛同し、その数は200人にのぼっています。

しかし、政府の懸命の捜索にもかかわらず(?)安保法制は憲法違反ではないと考える憲法学者はあまり見つかっていません。

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政府が昨日付で、野党に示した「政府統一見解」も、これまでの説明の域をでるものではありませんでした。

政府与党の幹部は、「憲法学者は字面に拘泥する」とか、「学者に任せていて平和が保たれたか」とか言っていますが、憲法論で反論することができない苦しさが逆に浮き彫りになっています。

安倍総理が「裸の王様」であるとの指摘、コントのようだという指摘

そんななか、安倍総理を「裸の王様」になぞらえて批判する地方紙の社説も現れました。
ネット上では以前から同様の指摘がされていましたが、私自身はそういった主張に対して、何となくの違和感を覚えていました。

また、安倍政権の右往左往ぶりをとらえて、コントのようだと揶揄する向きも見られます。
しかし、これについても、「何かが違う」と感じていました。

そこで、私なりに分析を加えてみました。
分析の視点は、「本人の認識」、「周囲の認識」、「周囲の認識に対する本人の認識」の3つです。

その分析結果をとりまとめたのが以下の表です。

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まず、「裸の王様」の場合、周囲はみんな裸だと気づいていますが、本人だけが気づいていません。しかも、王様自身は、周囲からは裸ではないと思われていると思っています。

これに対し、「ドリフのコント」の場合、志村は、後ろに幽霊がでていることを知っていますし、観客が後ろの幽霊を見ていることもわかっています。そのうえで、気づかないふりをすることでコントを成立させています。

そして、「アベ総理」の場合、本人も憲法違反であることを知っているでしょうし、周囲も憲法違反であることを知っています。しかし、自分は総理大臣だから憲法違反だとしても関係ないと思っているのです。また、総理大臣なので、周囲の認識に対しては興味がありません。

これに一番近いのが、「イヤイヤ期の子ども」です。
「イヤイヤ期の子ども」は、自分が裸であることを知っていますし、当然のことながら親も子どもが裸であると認識しています。しかし、とにかく服を着るのがイヤなので、これを拒否しますし、
とにかくイヤなので親がどう考えているかに対しては興味がありません。

以上のことから、アベ総理は、「イヤイヤ期の子ども」に一番近いことがわかりました。

憲法違反だと指摘するだけではダメ

私もヒマではないので、ただの遊びでこのようなことを書いている訳ではありません。
分析をふまえて、どのように対処すればいいかということが肝要です。

「裸の王様」の場合、子どもが「王様は裸だ!」と叫べばそれで解決しましたが、アベ総理の場合、裸(憲法違反)であることは重々知っているので、そのことを指摘したところで事態は何も変わりません。観客が「志村、後ろ!」と、どれだけ叫んでも、志村が気づかないふりをしているのと同じことなのです。

現に、著名な憲法学者がそろって「憲法違反だ」と指摘しても、「それでも憲法には違反していない」とガリレオのような言葉を繰り返しています。
やっぱり、「ウンチしたでしょ?」と聞いても、「ウンチしてない!」と叫び、「オムツ換えないと」と言っても、「さっき換えてもらった!保育園で!」と言い張るうちの子にそっくりです。

ではどのようにすればいいのか

「イヤイヤ期の子ども」に対しては、「早く着ないと風邪引いちゃうよ」などと理を説いても通用しません。どんなにウンチの臭いがしていても、たとえウンチを目視されたとしても「ウンチしてないっ!」と否定し続けた挙げ句、最終的に「ママがよかった~」と大泣きするだけなのです。

対応策としては、着替えたくない気持ちを受け止めている振りをしつつ、目先を変えながら、着替えてもいいかなという気持ちにさせるよう仕向けることです。

今のところ成功率が高い方策は、「しまじろう」の投入です。
「しまじろう」のパペットに手を突っ込んで「え~!○○ちゃん自分でお着替えできるの~?すご~い!!」とやれば余程機嫌が悪くない限り、ぱっと泣きやんで、「うん!できるよ!見ててね!」と言って、自分で着替えはじめます。

また、夜騒いでなかなか寝ない場合には「オニさんが来るよ」というのも使えます。
つい先日も、襖を蹴飛ばして大きな音をたてながら、「オニさんが来た!」と言ったところ、小さい声で「こわい」とつぶやきながら抱きついてきました(虐待ではありません)。
小学校にあがったばかりの長男が「こんなに早い時間なのに、、、」と焦った声でつぶやいていたのはたまらなく可愛かったです(虐待ではありません)。

アベ総理にとっての「しまじろう」が何なのかについては知るよしもありませんが、政府の支持率を下げるなどして、実は国民が「オニさん」よりも強い力をもっていることを思い出してもらうことがポイントなのかも知れません。

tumblr_mcp688Kak01rjiv5po2_500http://imanoe.tumblr.com/post/34627537886/the-people-dont-know-theirから引用。