柏崎刈羽原発差止訴訟・第10回口頭弁論期日


3月5日、柏崎刈羽原発差止訴訟の第10回口頭弁論期日が開かれました。
報告集会の模様は、3のところに貼り付けた動画でご覧いただくことができます。

1 原告側が提出した準備書面

原告側が提出した準備書面は、以下の3つです。

  1. 地震動に関する基本的な用語を解説する書面
    原告は、次回以降の期日で、東京電力による基準地震動の策定の仕方には大きな問題がある
    ということを詳しく主張する予定です。
    今回の書面では、その主張を正確に理解するうえで必要な基本的知識や用語を解説しています。
  2. 東京電力が福島第一原発について津波対策をしなかったことに関する書面
    東京電力が、行政サイドから津波対策の必要性を繰り返し指摘されながら、何の対策もとらないばかりか、逆に行政サイドに対して対策の必要がわからなくなるように表現の修正を求めていたことなどを指摘しています。
  3. 福島第一原発で全電源喪失が起こった原因についての再反論書面
    東京電力は、「想定外の津波」が原因であると主張しています。
    今回の書面では、被告の反論に対する再反論を行いました。

2 原告の意見陳述

柏崎刈羽原発から10キロ圏内に住む2人の原告が、法廷で意見陳述を行いました。

柏崎の市議会議員でもある高橋新一さんは、柏崎市の福祉施設入所者が1800人、5つの病院のベッド数が1250床あり、こうした要援護者が無事に避難することなど到底不可能であると訴えました。

高橋優一さんは、中越沖地震の際に柏崎刈羽原発3号機で起こった火災を見て震撼したこと、福島第一原発事故で原発の恐ろしさを再認識したことなどを述べたうえで、「私は10万年後の安全を求めているのではなく、現在の安全を求めています」と訴えました。

3 報告集会

裁判の後の報告集会では、和田光弘弁護団長から挨拶があった後、意見陳述を行った2人の原告が感想を述べられました。また、今回提出した書面の作成担当である高野義雄弁護士と伊東良徳弁護士からわかりやすい解説がなされました。

撮影した動画を貼り付けますのでご覧ください。

報告

報告(続き)

質疑

和田光弘弁護団長から「原告が裁判で繰り返し主張しているのは要するにこういうことです」というとてもわかりやすい説明がありましたのでご紹介します。

  • 大きな地震は必ず起こるということ
  • 大きな地震が起これば原発の設備は壊れてしまうということ
  • 事故が起こった場合に無事に避難することは不可能だということ

4 上越でも裁判報告会やります

以前このブログでも紹介したとおり、上越でも裁判報告会をやります。
是非ご参加ください。

【日時】3月11日(水)19時~21時

【場所】上越市民プラザ・第1会議室