「憲法と平和」(立正佼成会での講演)


終戦記念日に

8月15日、立正佼成会の上越教会で、憲法についての講演をさせていただきました。
これは、以前上越教会で憲法カフェをした際に、「今度はもっと大人数を対象にした講演を」というオファーをいただき、それが実現したものです。

立正佼成会の上越教会では、毎年8月15日を「戦争犠牲者慰霊、平和祈願の日」として、式典を行っていらっしゃるとのこと。
この式典の中の「講話」という位置づけで、「憲法と平和」について1時間くらいお話しました。

何をどう話すか

これまでに何度も憲法カフェや憲法の講演会をしてきましたが、オファーいただく内容は、その時々で特に問題になっていることを中心に話して欲しいというものがほとんどでした。
このため、「憲法と平和」というように、真正面から憲法の平和原則についてお話しする機会は、これまでほとんどありませんでした。

そこで、いろいろ考えて、以下の様な内容でお話することにしました。

  1. 憲法の平和原則と安保法制
  2. 憲法改正をめぐる状況
  3. 憲法を守らないということ

お話した内容

「1.憲法の平和原則と安保法制」では、
まず、憲法の平和原則の内容や、先駆的な価値、歴史的背景などについてお話ししました。平和的生存権について説明するなかで、旧約聖書の一節もご紹介しました。
そのうえで、安保法制の内容について、おさらい的に確認し、憲法の平和原則がどのように破壊されてしまったのかということを確認しました。

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「2,憲法改正をめぐる状況」では、
まず憲法改正の手続きについてお話したうえで、参議院選挙後の国会状況について確認しました。
そして、自民党の憲法改正草案の内容について、基本的人権の尊重・国民主権・平和主義という3つの原則に照らして検討し、最初のターゲットとして掲げられている緊急事態条項について説明しました。

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「3,憲法を守らないということ」では、
憲法が軽んじられたり無視されたりしている今の政治状況と、それが「平和」という点から考えても重大な問題であることをお話しました。

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きちんと受け止め

もりだくさんな内容にしてしまったので、予想通り時間がのびてしまいましたが、みなさん真剣な顔でお話を聞いてくださいました。いくつか質問もちょうだいしましたが、いずれもポイントをついた内容でしたので、私がお伝えしたかったことをきちんと受け止めていただけたように感じました。

終了後に、教会長さんとお話した際には、「今度は今日のお話の各論部分について、何度かに分けてさらに突っ込んだお話をしていただくのもよいかも知れませんね。」というお話もいただいたので、また次の機会をいただけるかも知れません。

式典にも参加して

せっかくの機会なので、講演前の式典にも参加させていただきました。
考えてみるとこれまでに、終戦記念日に戦争犠牲者の方を慰霊する式典に出席したことはなく、人生ではじめての経験でした。改めて平和の尊さについて考えるよい機会になりました。