憲法カフェ@立正佼成会


県内3カ所の教会におじゃましました

少し前のことになってしまいましたが、5月から6月にかけて、県内にある立正佼成会の教会3カ所(十日町、寺泊、上越)で、憲法カフェをしました。十日町では2回実施したので、合計で4回憲法カフェをさせていただいたことになります。

全国各地にある立正佼成会の教会から、あすわか(明日の自由を守る若手弁護士の会)宛てに依頼があり、新潟県内の教会からご依頼いただいた分について、県内のあすわか所属弁護士で分担した形です。

お話した内容

ご依頼いただいた内容は、3教会とも共通していて、以下の3点について話して欲しいというものでした。

  1. 憲法とは~立憲主義、平和主義、国民主権、基本的人権の尊重
  2. 憲法と私たちの暮らし~憲法が私たちの生活にどのように関連しているのか
  3. 私たちにできること~平和を堅持するために、具体的に何をすればいいか

ここまで詳細な依頼をいただくことはあまりないので、なるべくこの設問に正面からお答えできるようにと内容を準備しました。

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プロジェクターを使わずに

従来の憲法カフェでは、ほぼ毎回パワーポイントを使い、プロジェクターで映し出しながら、お話していたのですが、それだとどうしても事前に準備していたスライドの内容に引きずられてしまい、参加された方の思いに噛み合わせることが難しいように感じることもありました。

そこで、立正佼成会で実施した憲法カフェでは、プロジェクターで映し出すのではなく、パワーポイントのスライドをプリントアウトしたものと、憲法の全条文が記載されたクリアファイルをお配りして、それらを使いながらお話するようにしました。そして、「私が話している途中でも、気になることや聞きたいことがあれば、適宜口を挟んでください」とお願いしました。

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私としては、実験的な試みという部分もあったのですが、参加された方の関心や理解度に合わせたお話をするには、この方法の方が断然やりやすいと感じました。政治状況が少しずつ変わっていったりしたこともあって、お話する内容や雰囲気は毎回違ったものになり、私自身も楽しめました。

宗教と憲法

私は、特定の宗教を信仰しておらず、宗教に対する知識もあまりないのですが、立正佼成会が、軍縮や核兵器の廃絶運動などに取り組むWCRP(世界宗教者平和会議)のなかでも、中心的な役割を果たしていらっしゃることを知り、感銘を受けました。

また、憲法カフェの際に、立正佼成会の庭野会長が雑誌に寄せた巻頭言を拝見する機会があったのですが、その中の以下の一節がとても印象に残りました。

「宗教は何千年という長い目で物事をとらえています。その本となる真実の道理は、いつの時代も決して変わることがありません。一時の事象に目を奪われ、相対的、対立的な見方で対応するのではなく、「変わらないもの」をしっかり見つめ、行動することが、私ども宗教者の基本姿勢であります。」

憲法には、人権や平和など、普遍的な価値を認められたものが書き込まれています。その憲法が脅かされつつある現在、私たちに求められているのは、まさに「一時の事象に目を奪われ相対的、対立的な見方で対応するのではなく、「変わらないもの」をしっかり見つめ、行動すること」なのではないかと思います。