上越市男女共同参画推進センターの講座
7月8日(木)、離婚を考えているあるいはすでに離婚をしているお父さん・お母さんや、子育て支援に関わる方々向けの研修講座で、「面会交流と養育費」についてお話してきました。
この講座の前半では、臨床心理学がご専門の五十嵐透子教授(上越教育大学大学院)による、両親の離婚が子どもたちへ与える精神的影響等についてのお話があり、後半に、私が面会交流と養育費について解説しました。
すぐに役立つ内容に
離婚に関わる基礎知識や情報は、インターネットや書籍でも簡単に手に入る時代です。そんな中で、わざわざ講座に足を運んできてくれた方に対して、通り一遍の説明をしても仕方ないと思い、なるべく実践的で、「これから何を考え、どのように動けばよいのか」を少しでもイメージできるような話にしようと思いました。
例えば、「口約束ではなく書面を作りましょう」とか「養育費が払われなくなった場合に備えて、公正証書や家庭裁判所の調停調書にしておきましょう」などと説明しても、具体的にどんな書面を作ればいいのか、調停調書はどうすれば手に入るのかなど、イメージが沸かなければ行動にはつながりません。
そこで、様々な書式等をお渡しして、実際の記入内容等を踏まえた説明をしました。
国の方針や先進的な取り組みをしている自治体の情報
面会交流の支援や養育費の不払い問題の解消について、国や各地の自治体が、重要な政策問題と位置づけて、様々な検討や取り組みを行っていることを紹介しました。
養育費については、「どうせ払ってもらえない」とあきらめて、養育費の取決めをしないまま離婚する夫婦が多数いるのが現状です。
しかし、少しずつですが制度が整えられつつある状況であることを理解いただき、それらを活用するためにも、家庭裁判所の調停調書や公正証書の形で合意しておいてほしいと呼びかけました。
感想
従来の子育て支援は、婚姻中の夫婦を対象としたものが一般的でしたが、離婚率の高まりを受けて、離婚を検討中の親子や、離婚後の親子を支える仕組みは、今後も更にニーズが高まっていくと思います。熱心にお話を聞いているお母さん、お父さんの様子を見て、その思いを強くしました。行政の取り組みが拡充されていくことを期待したいです。