『教育経営研究』
上越教育経営研究会が出版している研究紀要、『教育経営研究』に拙文が掲載されました。
上越教育経営研究会というのは、1993年に「上越教育大学の教育経営コース同人会」内で発足した研究会で、研究会の開催、機関誌の発行などの活動を続けていらっしゃるようです。
教師や生徒の人権に照らして
今回の論文は、昨年の7月に開催されたシンポジウムでの発言をもとにしたものです。
文部科学省が2015年に出した通達『高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治活動等について』の内容につき、教師の教育の自由や、生徒の学習権・表現の自由という観点から検討を加えました。
自民党の公式ホームページ上に掲げられた「密告フォーム」
このシンポジウムの前日に、自民党の公式ホームページ上で、「学校教育における政治的中立性に関する実態調査」なるものが掲載され、問題事例の「密告」が呼びかけられました。
教育現場に対する不当な介入であり、それ自体が政治的中立性を損なうものだということで、大問題になりました。強い批判を受けてその後削除されました。しかし、自民党の木原稔文部科学部会長(当時)によれば、そこで得られた情報の一部は警察に「情報提供」されたということです。
中立性の名の下に中立性を損なう様な介入を行い、生徒や先生の権利を脅かす、自民党の異常な体質がこれ以上ないくらい明瞭に示された事件だったと思います。