憲法カフェ@上越(安保三文書)


3年ぶり3回目

10月5日(日)、地元の上越市で憲法カフェの講師をしてきました。

オファーをしてくださったのは、新日本婦人の会上越支部のみなさま。これまでに、2019年と、2022年にお招きいただいたことがあり、今回が3回目ということになります。

会場は、今年できたばかりの金谷地区公民館。きれいな施設が低料金で使えてうれしいですね。

エントランスホール

全体の構成

ご依頼いただいた演題は、「差別・排外主義が戦争する国づくりをさらに!?」というものだったのですが、講演時間が比較的短めの設定だったので、「差別・排外主義」のお話は質疑に回して、講演部分では、「戦争する国作り」が着々と進められていることをお話することにしました。

あれこれ悩みながら、最終的に仕上がったレジュメはこちら。

当日お話したこと

最初に、安保法制が作られ、安保三文書が閣議決定されたことなどによって、憲法9条に基づく様々な制度や原則、国是とされてきたものが、どんどんなし崩しにされてきたことを確認しました。

安保法制前↑と、現在↓の対比です。

次に、アメリカ側が考えていることを確認したうえで、それに日本がどう応えてきているのかということをお話しました。

共同作戦計画を作り、合同軍事演習をやって、計画をさらに練り上げるということを繰り返しているものと思われます。軍事演習が質(内容)的にも量(規模)的にも大きく変わってきていることを具体的に紹介しました。こちらの一覧↓は、AIに作ってもらったオリジナル?です。

次に、それで日本が安全になるのかという点について。「台湾有事」に備えても日本に対する攻撃を抑止することにはならないこと、むしろ戦争に巻き込まれるリスクが高まること、戦争にならなくとも安全保障のジレンマによってより危険な状態を作り出すことになりかねないこと、備えるためのカネもヒトもまったく足らないことなどを説明。

最後に、「ではどうするか」。「歴史に学ぶ」「ASEANに学ぶ」という2つの視点からお話をして、講演を終えました。予定時間をオーバーしてしまいましたが、みなさん最後まで熱心に聞いてくださいました。

充実したグループワークと質疑

講演を受けてグループワーク、そこで出された質問についてお答えしながら、「差別・排外主義」の問題についてお話しました。問題の構造は単純ではなく様々な要因があるが、そのなかでも比較的大きな部分を占めているのはSNSの弊害。現状に対する不満や不安を刺激して増幅させ、短絡的な結論に導く作用がある。SNSに対する規制が必要。それと同時に、不安や疑問に寄り添いながら、現実の問題をどう捉えどう解決していくべきかについて、応答していくことも大切ではないか。

憲法に関わることについては、ブログにもいろいろ書いているのでぜひ活用してください、とお願いして、質疑を終えました。

ブログのいくつかをまとめた配布資料

お土産をいただいて

帰り際に「こころばかり」のお土産をいただきました。内容の準備についてきめ細かくやりとりしてくださったり、企画の前日まで参加の呼びかけをしてくださったり、資料の印刷をカラーでしてくださったりと、主催者の方の心配りが随所に行き届いていてとてもやりやすかったです。ありがとうございました!