憲法・平和の学習会(新日本婦人の会長岡支部)


昨夏以来の長岡講演

2月18日、長岡で「憲法・平和の学習会」の講師をしてきました。

お誘い下さったのは、新日本婦人の会長岡支部のみなさん。長岡の新婦人の会からご依頼いただいたのは初めてでしたが、長岡では昨年夏に「ながおか平和のための戦争展」で講演しており、そのときの話が分かりやすかったということで声がかかったようです。

全体の構成

ご指定いただいた演題は、『いま、戦争か平和かの分かれ道 軍事より外交を!』というもの。 あれこれ悩んだ末、最終的に、敵基地攻撃能力(反撃能力)と大幅軍拡の問題点を3つの角度から指摘したうえで、それに代わる方法を考えるという構成でお話することにしました。

予想以上の参加者で

レジュメと資料のデータをお送りして印刷をしていただくことになっていたのですが、当日会場に着くと、主催者の方が「こんなにたくさんいらっしゃると思ってなくて、資料が足りなくなってしまいました。いま急いで追加のコピーをしてもらっています。この人数だとマイクも必要ですね。」と大変そうでした。

開始後しばらくは何人かの方は資料がなく、マイクもない状態でお話しました。マスクあり、マイクなしというのは結構大変だったので、途中でマイクが届いてほっとしました。

事実を具体的に

この種の話は、軍事用語や法律用語など、普段ほとんど馴染みのない言葉がたくさんでてきます。そこで、どういうことが進められているのかを具体的にイメージできるように、なるべく画像や図を使いながらご説明しました。

問題点の検討と代わる方法

問題点1では、「安全保障環境が悪化しているので、日本の安全を守るためには、敵基地攻撃能力(反撃能力)を保有して抑止力を高める必要がある」という政府の説明が本当かどうかを、2つの視点から検証しました。

また、問題点2では、「あくまでも憲法と国際法の枠内で対応する。専守防衛や平和国家としての姿勢にはいささかも変わりない」という政府の説明について、検討しました。

そして、敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有に代わる方法では、ASEANにおける地域安全保障の積み重ねや、軍縮条約の重要性・可能性などについてお話しました。

質疑応答

終了後、いくつか質問が出されました。短時間でお答えするのは難しいテーマもありましたが、その場で私なりに考えたことをお話しました。時間の関係で講演の中で触れられなかったアクションリスト↓についても説明することができてよかったです。

終了後

主催者の方が、「ほんとに難しいテーマだと思うんですけど、資料をたっぷり使って丁寧にお話くださったのでとても分かりやすかったです。」と言って下さいました。参加されたみなさんの感想も後で送って下さるようなので、確認したいと思います。

お土産に子どもたち向けのお菓子をいただいて帰路につきました。

参加者の感想

主催者の方が感想を送ってくださいましたので、いくつかご紹介します。

・田中先生のお話を直接聞けて良かったです。話の内容も基本的なところから、今問題になっているところまでカバーしてくれて、とても分かりやすかったです。きちんと理論を備えて、反対することの重要性を再認識しました。

・際限のない軍備の拡大が憲法を無力化していく。重大なことになってきていると感じました。ウクライナ・ロシアを緊急停戦させて隣国トルコ地震救援に向かう国際(世界)の道理を取り戻したい。

・沖縄の島々が軍事の島になっていく危険が大きくなっていて、とても恐ろしい。沖縄の人は大変不安だと思う。安保条約があっても米軍は最後は日本を守ってくれないような気がする。防衛省のFMS調達額がだんだん増額しとても危険だ。憲法9条平和憲法がいかに大切か強く感じた。大変わかりやすく、いい資料をただきました。

・新聞やTVを観たり読んだりしていたが、理解が浅かったなあと強く感じた時間でした。どんどん日本の平和が壊される不安大の内容でした。この思いをこの学習したことをまわりに知ってもらえる努力が非常に重要と感じました。日本の平和を脅かす今の政府の考えと進め方を知らせ行動したい。力を発揮したいです。声に出し行動していきましょう!地方選もその力に大きくかかわってくると思います。

・私はこれまで、どんな行動をしたらいいのかわからなかったし、自分の行動が平和につながっているのかよくわからなかった。今日、初級とか上級の表を教えて頂いてとても参考になった。人が大勢いるところ(病院の待合室など)でパンフレットを広げて読んだり、スタンディングをしている人がいたら立ち止まって聞いたり拍手したり、TVが平和を扱ったいい報道をいたときは「良い番組だったよ」と励ましのメールや電話をするなど、「私はこれならできる!」という具体的な例がありこれからの目安にすることができた。

・今日本政府がやろうとしていることは、再び戦争への道につながることが分かり、恐ろしい気持ちになりました。周りの人にこれを知らせていかなければと思う。人ごとではない。「いつの間にか戦争になった」では済ませれないように危険性を話していきたい。