1 お試し改憲?
突然ですが、緊急事態条項って、聞いたことありますか?
戦争や内乱など、通常でない事態が起こったとき、
これに対応するために、行政府の権限を強化して、
人権を制限したりすることを可能にするものです。
いま、自民党などが中心になって、
この緊急事態条項を憲法に書き加えようとしています。
この条項、「お試し改憲」など、気軽にやってみようというノリで
すすめられていますが、実はとっても危なっかしいものです。
1月18日、あすわかメンバーに誘われまして、
この緊急事態条項について、国会議員の方々に要請を行い、
また記者会見をして来ました。
緊急事態条項について理解するうえで役立つ情報が
たくさんありましたので、ご紹介します。
2 議員要請や記者会見でお伝えしたこと
あすわかのリーフレット
明日の自由を守る若手弁護士の会(あすわか) では、
自民党などが、なぜ、どのように、憲法を変えようとしているのかを
わかりやすくまとめたリーフレットを作っています。
もちろん、この緊急事態条項についても、触れられています。
このリーフレットは、こちらから購入申し込みをすることができますので、
よろしければお申し込みください。
被災5県の弁護士会声明
自民党などが強調しているのは、大規模な自然災害が起こったときに備えて
この緊急事態条項を作っておいた方がよいということです。
しかし、東日本大震災を経験した東北3県(岩手、宮城、福島)、
阪神大震災を経験した兵庫県、
中越地震、中越沖地震を経験した新潟県の5県の弁護士会が
「緊急事態条項は災害対策には不要である」という立場から、
この導入に反対する会長声明を出しています。
災害が起こったとき必要なのは、
状況を直接見聞きしている現場に権限をおろすことですので、
権限を上に集中させる緊急事態条項は、発想がまったく逆です。
また、災害時に現場に権限をおろすための法律は、既に整備されており、
憲法の規定を変える必要はまったくありません。
そして、事前に備えていないこと、準備していないことは、
実際に災害が起こったときに突然できるようにはなりません。
災害対策に必要なのは、過去の災害時に生じた混乱や被害状況から教訓を引き出し、
事前の準備や訓練をすることであり、憲法の規定を変えることではありません。
議員要請や記者会見でも、この声明について改めて紹介してきました。
あすわか弁護士によるわかりやすい発信
宮古で東日本大震災を経験した小口幸人弁護士のインタビューが、
マガ9に掲載されています。
ご自身の体験をもとにしているので、とても説得力があります。
また、静岡の内山宙弁護士は、スターウォーズのストーリーとの対比で
緊急事態条項について解説しています。
スターウォーズを観たことがない人でも、楽しく読めます。
どちらも、とてもわかりやすくまとまっており、
読むだけで緊急事態条項のことが大体わかってしまうというすぐれものです。
ぜひぜひご覧ください。
3 記念撮影、メディアの報道
議員さんと記念撮影
民主党の辻元清美議員と、共産党の仁比聡平議員にお会いしてきました。
終了後は、あすわかのリーフを持って記念撮影に応じていただきました。
メディアの報道
東京新聞と、しんぶん赤旗が、1月19日付朝刊で記事を載せてくれました。
週刊金曜日も、1月22日号に記事を載せてくれました。