共謀罪法案についての講演会*追記あり


2年ぶりのご招待

3月20日(月・祝)、「柏崎刈羽9条の会」と「戦争を許さない柏崎刈羽の会」が共催した新春の集いにお招きいただき、『共謀罪法案の危険性について』というテーマでお話してきました。

おぼろげな記憶に基づいてブログを見返したところ、2年前にも柏崎刈羽9条の会の新春の集いにお招きいただいていました。

事前の準備に四苦八苦

共謀罪についてまとまったお話をするのは初めてでしたので、ためていた新聞の切り抜き、ネットで入手した新聞や雑誌の記事、他の弁護士の講演レジュメやパワーポイント、それに『新共謀罪の恐怖』(平岡秀夫・海渡雄一 共著、緑風出版)などを読んで準備しました。

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政府が今回の法案を出すにあたり、①テロ対策のために必要、②以前の共謀罪法案とは違う、③一般人は対象とならないという3点をアピールしているので、これに対応して、以下の3部構成でお話することにしました。

  1. テロ対策に必要なんでしょ?
  2. 以前の共謀罪とは違うんじゃないの?
  3. 正直自分には関係ないと思う

それぞれの内容はこんな感じです。

図1図2
図3

うさんくさい弁護士?

出掛ける前に、妻に「この格好でだいじょぶかな?」と聞いたら、「その日焼けでピンクのシャツ着ると東幹久みたいでうさんくさいけど、弁護士の肩書きがあるからだいじょぶじゃない?」という微妙な?反応だったので不安になったのですが、着替える時間もなかったのでそのままの服装で会場に向かいました。

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柏崎は講演会のほかにも、憲法カフェなどで何度もおじゃましているので、勝手に「ホーム」だと思っていたのですが、最初に「私の話を聞いたことがある方はどのくらいいらっしゃいますか?」と聞いたところ、50人くらいの方が手を挙げてくださったので、やっぱりホームだと思うことにしました(笑)。

準備する過程で一番感じたのは、捜査機関にとってこれほど使い勝手がいい法律はないということです。逆に言うと、恣意的な運用がされた場合に、それに対する歯止めや抑制がきかせにくい法律だということになります。そのことを具体例を交えながらお話しました。

的確な質問をいただき

質疑では、「この法案と憲法の関係をどう見るか。」、「GPS捜査を違法とした最高裁判決の意義。その判決とこの法案の関係について。」など、ポイントを突いた的確な質問をいただけたので、私自身も回答しながらさらに理解を深めることができました。

企画のビラに「わかりやすい話をする田中弁護士」という記載があり、当日も最初の主催者挨拶のなかで「田中弁護士にわかりやすくお話いただきたいと思います」というフレーズがあったのがプレッシャーだったのですが、終わった後に複数の方から「すごくわかりやすかったです」という感想をいただけたので、なんとか予定調和を崩さずに終われたのではないかと思います。

オファーをお待ちしています

今回のパワーポイントを作るまでがなかなか大変でしたが、とりあえずのものが出来上がったので、「後は情報をアップデートしていけばよい」ということで大分準備が楽になりました。
ほんとにとんでもない法案なので、各所で憲法カフェや講演会をやっていきたいと思っています。

↑これを書いていたら、まだアップしていないのにオファーの電話があって、びっくりしました(笑)。皆様からのオファーをお待ちしております。

なお、共謀罪の学習会についても、弁護士会の無料講師派遣制度が利用できます。