医療機関職員向け研修で憲法講師


憲法講師派遣の依頼を受けて

3月27日、下越病院におじゃまして、憲法に関する研修の講師をしてきました。

新潟県民主医療機関連合会(新潟民医連)から新潟県弁護士会に憲法講師派遣の要請があり、私が担当することになったという経緯です。

平和・社保学校の1コマとして

新潟民医連では、若手職員向けに「新潟民医連平和・社保学校」を実施していて、その中の1コマとして憲法について学ぶ講座が位置づけられています。1年かけて様々な研修が行われ、今後は福島(原発)や沖縄(基地)でのフィールドワーク等も予定されているとのことでした。

そのように充実した職員研修は、以下のような綱領(一部抜粋、全文はリンク先)を定めている組織ならではのことですね。

日本国憲法は、国民主権と平和的生存権を謳い、基本的人権を人類の多年にわたる自由獲得の成果であり永久に侵すことのできない普遍的権利と定めています。
私たちは、この憲法の理念を高く掲げ、これまでの歩みをさらに発展させ、すべての人が等しく尊重される社会をめざします。

民医連との関わり

私は、大学時代に薬害エイズの裁判支援などに関わっていました。大学内で川田悦子さんの講演会を開催したときには、千葉民医連の方々にご協力いただきました。また、弁護士になって薬害肝炎弁護団に入ってからは、千葉民医連の薬剤師さん達と一緒に「薬害肝炎訴訟を支援する会・千葉」を立ち上げ、様々な活動に取り組みました。

そんなこんなで、民医連のみなさまには長らくお世話になってきたので、今回研修の講師を担当する形で「恩返し」できるというのは、私にとってとてもうれしいことでした。冒頭でそんなことをお話しして、研修の本題に入りました。

内容は入門編の憲法カフェ

憲法について特に学ぶ機会がなかった若手職員のみなさんが対象ということで、内容は入門編の憲法カフェをベースにしつつ、医療機関で働く方向けにアレンジすることにしました。

いつものように、クイズを交えながら、憲法は何のためにあるのか、憲法はどういうものかということについて、一緒に学びました。ベテラン職員の方もお二人後ろの席に座っていらっしゃったのですが、クイズにも一緒にご参加いただきました。

みなさん積極的にご参加下さり、いろいろ発言もして下さったので、楽しく研修を進めることができました。

終了後

終了後に、ベテランの職員の方が、「私はこれまでに何度も憲法の講座などを受けてきましたが、今日のお話は視点が違っていてすごく新鮮でした。憲法はこういうことのためにあるのか、この条文はそういう意味だったのかと、新しい発見や驚きの連続でした。これまでわかった気になっていた基本的な事柄について、改めて深く理解することができました。本当にありがとうございました。」と声をかけてくださいました。

私自身、何をどういう順序でお話したら伝わりやすいかということを発見したのが割と最近のことだったので、その感覚が共有できた感じがしてうれしかったです。若手職員の方々の感想も後で送っていただけるようなので、届き次第追記したいと思います。