地元上越での憲法カフェ
7月19日(水)、上越市内で憲法カフェをやりました。
主催してくれたのは、上越民主商工会の婦人部のみなさん。
私の母親世代から私の同年代まで、幅広い世代の女性がご参加くださいました。
準備をするなかで
当初のオファーは、「9条改正のこととか、共謀罪とかいろいろと」というものだったのですが、「短い時間の中にいろいろ詰め込んでも消化不良になってしまうと思うので」とお話して、「9条加憲問題」に絞ってもらいました。
テーマを絞れたのはよかったものの、この問題で憲法カフェをするのははじめてだったのと、諸事情からパワーポイントが使えなかったのとで、準備がなかなか大変でした。
あれこれ考えているときに、10年以上前に憲法学習会の講師をやったときのレジュメを発見。読み返してみたところ、「おろ?なんかすごくいいこと書いてあるな~」と思ったので(笑)、それに書き加える形で準備することにしました。
話の流れ
当日は、概ね以下のような流れでお話しました。
- はじめに
→憲法改正をめぐる政治情勢について - 「憲法の平和原則の内容と背景」
→憲法の平和原則の先駆性と、その歴史的背景について - 「9条加憲発言の意味」
→9条加憲発言のねらいと、それに対する評価 - 「内容を検討する視点」
→法律(憲法)論と安全保障政策論 - 「どうしたらよいか」
→声を広げるためにどう取り組むべきか - おわりに
→旧約聖書の時代からの人類の悲願と現在の状況
安保法制の復習もしながら
4の法律論のところでは、最初に、以前使っていたパワーポイントのダイジェスト版を使って、安保法制のポイントを簡単におさらいしました。
そして、自衛隊や軍隊のあり方について①~④の4段階に区分したうえで、以下の様な点をお話しました。
①大規模自然災害での救助活動などを行う部隊
②「専守防衛」政策下の自衛隊 ←従来の自衛隊
③安保法制下の自衛隊 ←現在の自衛隊
④通常の軍隊 ←自民党憲法改正草案「国防軍」
- 与党は、②とも③とも決めない様な形で憲法に書き込むかのような説明もしているが、③の状態である自衛隊を憲法に書き込めば、それを追認することにならざるを得ない。この点をあいまいにさせないことが大切
- 安保法制のときは、①や②までしか許されないと考える人に加えて、憲法を改正すれば③までは許されるが、それを経ずに③にすることは許されないと考える人も、反対した。しかし、その人たちは9条加憲法については賛成の立場に回る可能性がある。今回④を撤回して加憲に妥協した最大の理由はそこにあるだろう。
- このため、安保法制によって何が変わったか、そこにどのような問題があるかをつかんで、語り広げていくことが重要になる
- 前文や9条2項を変えずに、③の自衛隊を憲法に書き込むことは明らかな矛盾。憲法内部に大きな矛盾を抱え込むことで、問題はより深まるのではないか
おみやげをいただいて
みなさん真剣にお話を聞いてくれ、軽く冗談を言っただけで大笑いしてくれたりもしたので、きみまろになったような気分で(笑)、楽しくお話することができました。
「お子さん達に」ということで、ラ・ソネ菓寮のケーキ(アップルパイ)をおみやげにいただきました。とってもおいしくて、子ども達にも大好評でした。