憲法カフェ@上教大*追記あり


1 上越教育大学で2回目の憲法カフェ

11月11日、上越教育大学で憲法カフェをしてきました。
主催してくれたのは、有志の会のみなさん。

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前回は、学食の隅でやりましたが、今回は教室をお借りしての開催となりました。
学生、大学院生、教員の方、それに学外の方も含めて、
30人以上の方が参加してくれました。

また、NHK、毎日新聞、上越タイムス、信濃毎日新聞の方が、取材に来てくれていました。

2 お話しした内容

全体の構成

私に与えられたテーマは、以下の2つです。
・安保法制の成立によって、私たちの生活にどのような影響があるのか
・私たちにできることは何か

このテーマについて、以下のような構成でお話ししました。

図1

私たちの生活にどのような影響があるのか

まずは、大前提として、安保法制の内容についての説明。
武力行使、後方支援、武器使用権限の拡大という
3つの領域にわたる法改正であることを図表を使ってお話ししました。

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次に、どのようなケースで適用される可能性があるのかというお話。
アメリカが先制攻撃をして反撃を受けたケース、ISに対する空爆の後方支援、
南シナ海での後方支援なども、国会審議で排除されていないこと。

そして、私たちの生活への影響について。
テロのリスク、戦争に巻き込まれた場合に適用されうる協力義務に関する規定、
防衛費増額に伴う税負担の問題、(経済的)徴兵の可能性、
日本ならではのよさが失われることなどについてお話ししました。

私たちにできることは何か

最後は時間切れになってしまいましたが、
法律を廃止するために必要なこと、
声を広げるためにどのようなことができるか、
群馬県教職員組合の声明
等について簡単にコメント・紹介してお話しを終えました。

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3 質問など

時間があまりなかったのですが、質問が2つでました。

存立危機事態について

1つは、「存立危機事態」という要件について触れなかったのは何故なのかという質問です。

パワーポイントには記載していたものの、
時間の関係で省略しましたゴメンナサイと回答しつつ、
・存立危機事態の要件が抽象的であるということ、
・要件に該当するかどうか判断するのは政府であるということ、
・特定秘密保護法があるため国会の承認は形式的なものになる可能性が高いこと
・そもそも武力攻撃を受けていないのに
存立が根底から脅かされる事態がありうるのかという根本的な疑問があること
などについて、お話ししました。

成立後の世論状況について

もう1つは、成立後にメディアも世論も冷めてしまったのではないかという質問です。

・メディアについては、取り上げる機会が減っているのは事実だが、
むしろ、いろいろ工夫しながら継続的に取り上げていると感じている
・世論については、先日の民放のテレビ番組で24万人の視聴者アンケートで
安保法制を廃止すべきと答えた人が65%にのぼっているなど、引き続き関心は高い
・運動についても、SEALDs、T-nsSOWL、ママの会など自主的な取組が広がっている
・今日ここで憲法カフェが開催され、これだけの人が参加していること自体が、
関心の高まりを示しているのではないか
などとお答えしました。

*11月17日追記
上越タイムスの本日付朝刊に記事が載っていましたので貼り付けます。

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4 次回も?

終了後も何人かの方が声をかけてくれました。

教育現場でどうやって伝えていけばよいのか、
「政治的中立性」をどのように確保するのかということについて、
関心を持っている方が多いと感じました。

次回は、そうしたことも取り上げて欲しいというオファーをいただきました。
このテーマについては、理論的な掘り下げもさることながら、
実践的課題という側面も強いので、私が一方的に話すよりも、
みんなで議論した方が深まるのではないかと思っています。

持ち方について相談しながら、次回開催につなげていければと思います。