『安保三文書の検討のために-国家安全保障戦略等の総合的分析の試み-』


弁護士有志による総合的分析

日弁連の憲法問題対策本部に所属する弁護士有志が、『安保三文書の検討のために-国家安全保障戦略等の総合的分析の試み-』を公表しました。こちらから全文ダウンロードできます(全部又は一部を、プリントアウト、コピー、無料配布等により自由にご利用いただけます。ただし、内容の変更・改変による利用、有料の配布はご遠慮下さい)。

「総合的分析」という文言に相応しく、全13章にわたって、多角的かつ詳細な分析が展開されています。いずれも日弁連憲法問題対策本部に所属する弁護士11人が分担して執筆しました。編者は、伊藤真弁護士、井上正信弁護士、福田護弁護士、山岸良太弁護士の4人です。執筆弁護士紹介をご覧いただけばわかるとおり、いずれも憲法関連の集団訴訟で中心的役割を担ったり、憲法関連の論文・著作を多数執筆していらっしゃる弁護士です。

かなり大部なので、最初から最後まで全体を読み通すのは大変かも知れませんが、それぞれが独立した章立てになっているので、気になるところや理解を深めたいところから内容をご確認いただくような形でもよいかと思います。

NotebookLMの音声概要機能でPodcastに

文書を作成された先生方のご了解をいただき、生成AI(NotebookLM)の「音声概要」機能を使って、この文書をPodcastにしてみました。 「存立危機事態」の読み方など、ごく一部正確でない部分も含まれていますが、ラジオ番組のように自然な会話形式の音声なので聞きやすく、文書の全体像を把握するのに役立ちます。文書を読む前の導入として聞いてみてください。

目次

目次を以下に貼り付けます(章ごとにPDFファイルのリンクを貼ってあります)。1つ1つの章だけでも2~3時間の講演になるような、深く充実した内容になっています。積極的にご活用ください。

はじめに
第1  安保三文書の性格と内容
第2  安保法制と安保三文書
第3  戦後防衛政策の根本的転換
第4  安保三文書による自衛隊・日米同盟の変貌-それにより戦争の惨禍が全国に拡大される
第5  防衛費の巨額化と財政問題
第6  防衛産業強化支援と武器輸出の拡大
第7  軍事研究の推進と科学の自律性の危機
第8  日本の国のあり方の変容
第9  沖縄からみた安保三文書と地方自治の危機
第10 「台湾有事」における武力行使の想定とその問題点
第11 戦争の回避のための外交と国際関係構築の重要性
第12 安保三文書と立憲主義
第13 平和を守るため日弁連の果たすべき使命-その活動の経過と私見-
参考文献一覧
執筆弁護士紹介