HPVワクチン薬害訴訟スタート


7月に一斉提訴

2016年7月27日、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)薬害訴訟が、東京、名古屋、大阪、福岡の各地方裁判所に一斉提訴されました。訴えた原告は、HPVワクチンの接種によって、深刻な副反応被害を受けた63人の被害者です。

一斉提訴記者会見(全国弁護団ウェブサイトから)

一斉提訴記者会見(全国弁護団ウェブサイトから)

この裁判の目的は、大きく分けて2つあります。

1つは、被告である国と製薬会社(グラクソ・スミスクライン株式会社、MSD株式会社)の法的責任を明らかにすることを通じて、被害者の健康を回復し、将来にわたって安心して暮らせるようにすることです。

もう1つは、どうしてこのような被害が起こったのかを明らかにして、二度と同じような薬害が起こらないようにすることです。

未来が再び開かれるように

副反応被害は、運動障害、記憶障害、視覚障害、激しい痛みなど多岐に渡ります。
被害者は、母親の顔もわからない、時計の時間を読み取ることすらできなくなった、自分で歩くことができず不定期に襲われる痙攣に苦しめられている等々、壮絶な状態におかれています。

また、医療現場で副反応被害に対する理解が十分に進んでいないため、「被害を被害として認めてもらえないこと」が被害者を更に苦しめています。

被害者やその家族が日々どのような状態におかれ、苦しみ続けているのかについては、副反応被害報告集副反応被害報告集・第2集を是非ご覧ください。

東京地裁への提訴(全国弁護団ウェブサイトから)

東京地裁への提訴(全国弁護団ウェブサイトから)

提訴にあたって公表した全国弁護団の声明では、「私たちは、この裁判を通じて、被害者が接種前の健康を取り戻し、その未来が再び開かれるように裁判所そして社会に訴えかけます。」と記載しています。

副反応被害によって閉ざされてしまった被害者の未来を再び開くことができるように、私も弁護団の一員として力を尽くしたいと思います。

各地の裁判期日

提訴から約1ヶ月が経過し、各地の裁判の期日が決まってきています。
東京地裁の日程は、現時点で決まっていませんが、決まり次第お知らせします。

  1. 九州訴訟第1回期日
    2016年9月28日(水)14時30分~15時30分
    福岡地方裁判所301号法廷
    *13時10分から裁判所の門前で期日前集会
    *裁判終了後、記者会見と報告集会
  2. 大阪訴訟第1回期日
    2016年11月8日(火)13時30分~15時
    大阪地方裁判所202号法廷
    *期日終了後、記者会見と報告集会・懇親会
  3. 名古屋訴訟第1回期日
    2016年11月29日(火)13時10分~14時10分
    名古屋地方裁判所1号法廷
    *期日終了後、記者会見兼報告集会

裁判に注目してください

裁判を勝ち抜き被害者の未来を再び開くためには、裁判に対する関心や注目が高まることが必要です。
また、多くの方々から関心や注目をお寄せいただければ、被害者に対する何よりの励ましになります。

裁判では、被害者本人による意見陳述がなされます。
ぜひ裁判所に足を運んでいただき、直接、被害者の声をお聞きください。

このブログでも適宜情報を発信していきますが、あわせてHPVワクチン薬害訴訟全国弁護団のサイトをチェックしていただけるとうれしいです。