緊急事態条項フェスに行ってきました


3月12日(土)、あすわか主催のイベント「緊急事態条項がヤバすぎる・・・のでフェスで叫ぶことにしました」に行ってきました。

当日の詳しい内容は、あすわかのブログに掲載されていますので、ぜひそちらをご覧ください。

タイトル看板の仕上がりが良すぎた件

タイトル看板のフォントをどうするか、事前にいろいろ相談した結果、こうなりました↓。

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これは、東日本大震災以降、災害対策の最前線で奮闘している小口弁護士が、「緊急事態条項ってなんだ?」というテーマで、とてもわかりやすい説明をしている場面の写真です。
この写真では小口弁護士が笑顔なのであまり違和感はありませんが、↓こっち(新潟県弁護士会の二宮弁護士の話)はもう、稲川淳二さんが怖い話をしているようにしか見えません(笑)。

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タイトル看板の出来が良すぎたことを反省?しつつ、以下ではゲストの方のお話を中心にご紹介します。

元最高裁判事の濱田邦夫弁護士のお話(パネルディスカッション)

元最高裁判事の濱田邦夫弁護士は、自民党の改憲草案、特に緊急事態条項について、「法律の専門家が慎重な検討をして作ったものとは思えない。」とコメントされました。

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そして、「ナチスが権力を握った過程において役割を果たした国家緊急権や、明治憲法下での戒厳大権などと比べてもずさんである。」と指摘。
「特に司法の役割がどこにもでてこず、行政だけですべてができてしまう。恣意的に解釈されれば、独裁的な政権運営が可能になるもので、歴史の教訓や法律学とは無縁のシロモノだ。」と批判しました。

濱田弁護士のユーモアたっぷりのコメントや、絶妙な合いの手に、会場からはたびたび笑いが起こっていました。

西谷修立教大学教授のお話

西谷修教授は、「ナチスの例でわかるように、実はこれがあれば改憲は要らない。非常事態を宣言して、それを停止しなければずっと憲法を棚上げにできるから、非常事態下で好きなように法律を作ればいい。」と、緊急事態条項の危険性について指摘。

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そして、アメリカの愛国者法やフランスの非常事態宣言の例をあげ、「テロに対する恐怖心を利用して、政府の権限を強化しようとするのが世界の潮流になってきている」とコメントしました。

岡田憲治専修大学教授のお話

岡田憲治教授は、「デモクラシーとは何か、結局のところそれはどうやって友達をつくるかというところに行き着く。」「あんまり好きじゃないかも知れない人とも友達にならなければならない。」「大人の社会技法としてのデモクラシーというのは、好きな人とばかりつきあわないということ」など、ユーモアを交えた独特の表現で、民主主義の意味について語りました。

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また、むかし警察官職務執行法の改正が問題となったときに、「デートもできない警職法」というフレーズが社会に大きな影響を与えたことを例にあげ、「人々の日常の目線に響くような言葉で語らなければならない」と強調されました。

逆立ちした議論

私は、閉会挨拶の担当だったのでリラックスした状態でお話を聞くことができました。
司会の太田啓子弁護士の後ろに座って、完全にお気楽モードです↓。

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話を聞いていて思ったのは、「緊急事態条項が必要だから憲法を改正したい」のではなく、「憲法を改正したいから緊急事態条項が必要だ」と言っているのだなということです。

安倍総理は、「在任中に憲法改正を実現したい」と言っていますが、憲法改正が自己目的化していることを象徴的に示す言葉だと思います。

具体的な必要もないのに、内閣に強力な権限を与える緊急事態条項をつくるのは、危険過ぎます。

多くの国会議員から賛同・激励のメッセージをいただきました

このイベントに、21人の国会議員からメッセージをいただきました。ありがとうございました。
いただいたメッセージの全文を、あすわかのブログでご紹介していますので、ぜひご覧ください。