請願否決~立憲主義違反を追認する結果に


1 審議の結果について

今日の本会議で請願は否決されました。賛成は11人、反対は20人でした。

hiketu

(1)請願の趣旨

私たちはこれまで、今回の閣議決定は立憲主義に反するものであるから撤回すべきだと主張してきました。内容(集団的自衛権の行使を容認すること)ではなく、
手続(憲法改正手続を経ずに閣議決定で憲法の規定を実質的に変更すること)を問題にしてきたわけです。
立憲主義というのは、いわば大前提であり、
政治的信条の違いを超えて、当然に守られなければならないものです。

(2)地方議会にとっての意味

憲法が地方自治を認めた理由の1つは、
国と地方とで権力を分立することで、権力の濫用を防ぐことにあります。
今回のように憲法を無視する閣議決定がなされた場合には、
地方議会が声をあげ歯止めをかけることが、憲法上期待されているといえます。

また、そもそも地方議会があるのは、憲法が地方自治を認めたからです。
憲法に基づく政治を守らせなければ、地方議会の存立の基盤自体が危うくなる訳で、
地方議会議員はそのことに危機感を抱くべきではないかと思います。

(3)請願の否決は立憲主義違反の追認

この請願を否決したことは、立憲主義違反を追認したことを意味します。
また、憲法上期待されている役割を放棄し、地方議会の存立の基盤を危うくする行為でもあります。

委員会での趣旨説明では「そのような地方議会でほんとうによいのか」と訴え、
各議員に手渡した文書には「議会としては自殺行為に等しい」とまで書きましたが、伝わりませんでした。

2 審議のなかで感じたこと

審議のなかで、各議員の資質について疑問を感じる場面がいくつかありましたので以下に記します。
私たちの代表を選ぶ際には、このことを忘れずに選択したいと思います。

(1)総務常任委員会における永島議員の「質問」

総務常任委員会では、永島義雄議員(無所属)が、
「中国や北朝鮮の脅威」を理由に請願に反対の姿勢を示しました。

請願の趣旨を理解しようとせず、「質問」ではなく感情的に「反論」する姿勢には正直あきれてしまいました。
また、上記主張は、集団的自衛権と個別的自衛権の区別すら出来ていないことを示すものです。
その場で誤りを指摘しましたが、このように基本的な事項について誤った理解をしたままで
議会の中での「議論」が進んでいくことには危うさを感じました。

(2)本会議における武藤議員の反対討論

武藤正信議員(創風)は、本会議における反対討論で、
総務常任委員会で他の議員が主張した「反対理由」とまったく同じことを述べました。

私たちはこの「反対理由」について反論のペーパーを作成し手渡していましたが、
それをふまえた「再反論」は一切ありませんでした。
もともとの「反対理由」が内閣官房作成のQ&Aに書かれていることを
ほとんどそのまま引き写したものであることとあわせて考えると、
本当に自分で考えた意見なのかという疑問を拭い去れません。

(3)本会議における櫻庭議員の反対討論

櫻庭節子議員(みらい)は、本会議における反対討論で、
立憲主義違反の有無よりも国民の安全保障を第一に問うべきだという驚くべき主張を展開しました。
安全保障のためなら憲法違反をしても構わないということを正面から認めた訳で、
これだけでも議員としての適格がないと思います。

また、このように、「(自らが)正しい(と信じる)目的のためにはルール違反をしても構わない」という主張を
される方々が、「歯止めがあるから戦争にはならない」といっても何の説得力もないと感じました。

3 これからの活動について

私たちの呼びかけに応えてメッセージをお寄せくださった方々に、この場を借りてお礼を申し上げます。
最終的に229人の方からメッセージをいただきました。本当にありがとうございました。

この会は、「今回の請願に賛同してくださる方」ということでメンバーを募ってきました。
今日の審議で兎にも角にも一区切りついたことになりますので、
今後どのような活動をしていくかについては改めてメンバーで議論して決めたいと思います。

集団的自衛権を行使できるようにすべく、今後は日米ガイドラインの改定や、
関連法の改正が予定されています。
そうした節目節目を区切りに、
それぞれの時点で私たちにできることに引き続き取り組んでいきたいと思っています。

 4 各議員の賛否

最後に、各議員の賛否を記載しておきます(敬称略)。

(1)請願に賛成した議員

・市民クラブ:4人全員
(柳沢周治、近藤彰治、小林和孝、本城文夫)

・日本共産党:3人全員
(橋爪法一、上野公悦、平良木哲也)

・新政:2人
(草間敏幸、滝沢一成)

・みらい:1人
(中川幹太)

・無所属:1人
(石平春彦)

(2)請願に反対した議員

・創風:8人全員
(宮﨑政國、渡邉隆、瀧澤逸男、瀬下半治、鴨井光夫、大島洋一、江口修一、武藤正信)

・新政:6人
(笹川栄一、山﨑一勇、田中聡、波多野一夫、塚田隆敏、飯塚義隆)

・公明:2人全員
(杉田勝典、上松和子)

・みらい:2人
(内山米六、櫻庭節子)

・無所属:2人
(永島義雄、石田裕一)